ファンドの目的

本ファンドは、株式会社アニスピホールディングス（以下「アニスピ」）がフランチャイズ展開する、日中サービス支援型障がい者グループホーム「ビーハック」シリーズを新たに建築する開発型ファンドです。
ビーハックは「障がい者の重度化・高齢化」問題に対応できる新たなタイプの障がい者グループホームのブランドです。
匿名組合で土地を取得し、新築で日中サービス支援型障がい者グループホーム「ビーハック市川」を建築します。

ファンドの組成背景

日本の障がい者を取り巻く環境

日本は障がい者総数の増加により10人に1人が障がい者の時代です。また、障がい者とご家族の高齢化も問題となっています。
障がい者グループホームがさらに全国に整備され、病院からの移行を促すことにより、年間３～4兆円の医療費を削減し、障がい者の居場所を確保することもできます。

日中サービス支援型障がい者グループホーム「ビーハック」が必要な背景

現在、日本にある障がい者グループホームの大半は「軽・中度の障がい者」方向けです。しかし、障がい者の方の高齢化が進み、重度化してしまう人が年々増加傾向にあります。

加えて、8050問題（※）の要因の１つとされる、障がい者を持つ家庭でも等しく高齢化が深刻化しており、障がい者の子どもを支えきれない問題も顕在化しています。しかし、現在国内には、重度化した方々を受け入れられるサービスや施設の数は圧倒的に不足しているのが現状です。

※参考： 「8050問題」とは？求められる多様な支援 | NHK福祉情報サイト ハートネット

引用：世帯数と世帯人員の状況｜厚生労働省

そのため従来通りではなく、重度者向けの環境整備をしていく必要があると、アニスピ代表取締役の藤田英明さんは語ります。

障がい者の重度化、高齢化

障がい者の増加傾向によるサービス数の不足

変わりゆく福祉に対応できる設備体制の用意

上記のような問題解決に向けた一歩となるよう、利回りくんにて今回のファンドを組成いたしました。

ビーハックとは

数多くの障がい者グループホームをフランチャイズおよび直営で運営するアニスピホールディングス。その全体での現在の入居者数は5,000人ほどいらっしゃいます。（2023年1月時点）

生活を続ける中で重度化してしまって対応できないことも増えてきています。 そういった方を受け入れるために「日中サービス支援型障がい者グループホーム　ビーハック」事業が始まりました。



障がい者グループホームには「介護サービス包括型」「日中サービス支援型」「外部サービス利用型」の3類型があります。
日中サービス支援型は、従来の共同生活援助よりも人員配置を手厚くして、重度の障がい者などに対してもいつでも支援できる体制を確保することを基本とします。

そのため、同じくアニスピホールディングスで展開している、障がい者グループホーム「わおん/にゃおん」を利用されている中で、軽度の障がい者向けの支援では対応が難しい方でも、十分な支援ができる設備が備わっているのが「ビーハック」です。

わおん/にゃおんは1,482施設ありますが、ビーハックはまだ7施設に留まっています。（2023年10月1日現在）そのため、これから益々必要な施設として施設開発にも力を入れています。

市川市に日中支援型グループホームを待ち望む「わおんグループ」全国No.1運営事業者

ウェルスター株式会社 笠村代表

今回「ビーハック市川」の運営を予定しているウェルスター株式会社（以下：ウェルスター）は、2022年12月に開催された「わおんグループホーム」の運営事業者全国No.1を決定するイベント「福祉リベンジャーズ」にて、書類審査や利用者アンケート、実地審査、プレゼンなどを経て、全国1位を勝ち取った運営事業者です。


福祉リベンジャーズ2022 実施報告（外部サイト）

船橋市で「わおん」の運営を中心に事業展開していますが、今回はお隣の市川市で、1年以上かけて日中支援型のグループホームの開業準備を進められてきました。

「市川市（行政）や地元の支援者、障がい者を持つ親御さんとも既に良好な関係を築いております。市川市では100名近くの中・重度の方がいるのにも関わらず、施設はたったの１つしかないため、入居を希望する方やその親御さんたちが今回の施設を心待ちにとしています。」と現状の課題と施設の必要性を訴えます。

また、今回の施設運営として、ウェルスターとしてはコンセプトを持って取り組みたいと考えていると言います。

「障害を持った方でも障害の種類は異なります。１つの施設で種類の違う障がい者同士を住ませていることに疑問があり、障害の種類ごとに施設を分けて運営することで住まれる皆さんが気持ち良く生活することができると考えています。」

ウェルスターが新業態にも自信を持って進出できる理由

事業部 橋本部長（写真左）、生活支援員・ビーハック市川 責任者 竹林氏（写真右）

「スタッフファースト」が作り出す会社の強みと好循環

統括責任者の橋本部長は、障がい者の支援という苦労も多いという仕事の中でも、ウェルスターの従業員は、非常に明るく前向きな人が多いという。

「福祉業界では珍しく、新しいチャレンジがしやすい環境であることで、やりがいを感じています。そして、生活支援員が障がい者を1対1で支援するのではなく、ウェルスター、行政、そして障がい者のご家族の三者が三角形で支援していくことが大切で、いまはその協力体制が築けています。
事業、雇用、新しい施設への投資と、とても良い循環ができています。」

新業態へのチャレンジに新たな人材の獲得

そして橋本部長が信頼を置くのが、竹林氏。10年以上福祉業界に身を置くベテラン。大学時代からの先輩後輩で、橋本部長から誘いを受け、2023年4月に入社しました。ビーハック市川の運営責任者を任されることが決まっています。

「かねてから日中支援型グループホームの少なさと、必要性を強く感じており、施設が完成するのを今からとてもワクワクしています。1年以上前から市川の方々と関係作りをしてきた笠村代表と橋本部長のおかげで、先日初めて参加した顔合わせでも、温かく招き入れていただきました。」

また、転職の理由もチャレンジできる環境があったと語っています。

「入社のきっかけの半分は、信頼している彼（橋本部長）から誘われたこと。そしてもう半分は、新しいことにチャレンジできる環境があったことです。具体的には、ビーハック市川を任せたいと笠村代表から初めに言われたことでした」

ここを成功させても、まだ施設は不足しているので、違うコンセプトで新しい施設運営にも挑戦していきたいとお二人から語っていただきました。

利回りくんが「ビーハック」を応援する理由

日中サービス支援型障がい者グループホームは定員20名、更には体験入居用の居室、バリアフリー設備、安全を確保するための消火設備、車いすでの移動や介護ベッドなどを運び入れられるように余裕がある広さなど、 建設面での要件がより厳しく求められるため、要件を満たす不動産の確保の難しさがあります。

既存の建物で要件を満たすことが難しく、市場にはストックが無い状態です。 そのため、新たに土地を購入し、新築での建築・設備導入が求められますが、それには当然ながら資金が必要となります。

更には、現在の日本は「障害者権利条約（※）」について、国連から改善勧告を受けています。
障がいのある人の強制入院や分離された特別な教育の中止などが求められており、他の国から遅れを取っている現状を受け止めて、改善していく必要性があるのです。
※障害者の権利に関する条約

そこで利回りくんは、改善に向ける国の取り組みとその流れに合わせたビーハックの事業拡大を応援していくことを決めました。

また、ビーハックは、応援投資をいただく出資者の方にとっても魅力的な案件です。実は障がい者グループホームは、投資案件としては安定性が高い物件になっています。
入居される方々の年齢は15歳以上と幅広くなっており、入居期間の長さは平均19年とされています。
また、時には自治体から事業を希望されるケースも増えています。

このように、施設の必要性と需要の高さから、安定した稼働が見込めます。

何よりも、応援していただけることにより、救われる障がい者が大勢います。
それほどまでに今の日本には、障がい者への支援が追いついていないのです。

これからの日本の未来、誰もが安心して暮らせるダイバーシティ（多様性）な社会づくりのために、「ビーハック市川」を利回りくんは応援します！

対象不動産

対象不動産は、千葉県市川市大野町に位置する、木造2階建ての日中サービス支援型障がい者グループホームです。（2024年6月竣工予定）

スキーム

今回、利回りくんで応援する「ビーハック市川」は、株式会社アニスピホールディングスからご出展いただいた企画です。

本ファンドは、匿名組合で土地を取得し、日中サービス支援型障がい者グループホーム『ビーハック市川』を建築し、「安心して暮らせるダイバーシティな社会づくり」を応援します。

運用期間終了時、当該物件の売却で得られる売却益により、運用期間×年利5.0％（税引前）の配当を予定しています。
※上記に記載した想定利回りであり、確定するものではございません。

スペシャルサポーター 乙武洋匡氏

同じ障がいを持つ人間として、今回の取り組みには、良い点を2点感じました。


障がい者を持つご家族の負担を軽減できること、日中支援の施設が都市部にも作りやすくなり健常者との関わりが日頃から持ちやすくなることです。
また、単なる投資でなく障がい者福祉における社会課題を資本主義の中でサスティナビリティに解決していける仕組みとなると感じております。

そしてその先には、社会貢献につながるプロジェクトがさまざま立ち上がり自然と解決していくプロジェクトが増えていくことにつながると考えています。

グループホームが無事完成したことはとても素晴らしいことです。そして、施設運営が継続的に行われるよう新たなプロジェクトとしてぜひ、みなさまのご支援をよろしくお願い致します。

出展会社

運営会社(予定)

スペシャルサポーター
乙武洋匡 氏

作家。1976年、東京都江戸川区生まれ、世田谷区育ち、新宿区在住。早大政経学部卒。初の著書『五体不満足』は600万部に。
スポーツライターを経て、杉並区立小学校教諭、東京都教育委員を歴任。
練馬区、港区、武蔵野市で「まちの保育園」、渋谷区で「まちのこども園」の経営に参画。
日野原重明、武田双雲、高濱正伸らとの共著多数。
「徹子の部屋」、「紅白歌合戦」での審査員等、メディアにも数多く出演。
義足プロジェクトでは、117mの歩行を達成。
2000年、都民文化栄誉賞を受賞。