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近年、人口が減少している日本での不動産投資は需要が先細りすることが予想されるため、これまで以上に綿密な事業計画が必要です。本記事では、人口減少時代の不動産投資のポイントと、不動産投資で成功する人と失敗する人の差がどこにあるかを紹介します。
人口減少時代でも不動産投資は有効な資産形成方法なのか
不動産投資は、購入した物件を貸し出し、家賃収入を得ます。つまり、入居者が決まらない場合は家賃収入が得られず、固定資産税やローンの返済で赤字になるというわけです。 人口減少時代の不動産投資で、資産形成を成功させるために意識しておきたいポイントを見ていきましょう。
成功ポイント1 「立地」
不動産投資において立地は最重要ポイントの1つです。人口減少地域での不動産投資は、空室が発生しやすかったり、また空室を埋めるために家賃を下げざるを得なくなることで収益が悪化したりと、さまざまなリスクがあります。 国立社会保障・人口問題研究所『将来推計人口・世帯数』によると、2045年には、都市部を除き、ほとんどの地域で人口が減少すると予測されています。 東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県などの首都圏は人口の増加が予測されている地域です。人口が増加している地域は、賃貸物件の需要が高まることが予測でき、そのような立地の物件を探すことが不動産投資を成功させるために重要なポイントの1つです。 立地に関する判断を失敗してしまうと、不動産投資を成功させることは難しくなります。周辺地域に関して、人口予測などをリサーチするようにしましょう。
成功ポイント2 「家賃」
入居者は物件を決める際に家賃を重要視し、周囲の物件と比較して入居先を探す傾向にあります。家賃設定は不動産経営を左右する重要なポイントなので、保有物件の周辺の相場はしっかりとリサーチしましょう。 また建物の経年劣化は避けられないものですが、古いままでは入居付けが難しくなります。 家賃を下げないと空室を埋められない、という状況に陥らないよう、IoTを導入したり、リフォーム・リノベーションを行ったりと、物件の価値を保つだけでなく、さらに向上させる工夫が必要です。
成功ポイント3 「物件の種類」
国立社会保障・人口問題研究所『将来推計人口・世帯数』によると、夫婦のみ、夫婦と子、ひとり親と子の世帯数は減少が予測されていますが、単独の世帯数は増加することが予測されています。 したがって、ワンルームマンションなどの単身世帯向けの物件は、今後も需要が増加していくと予想されています。 また、単身世帯向けのワンルームマンションは、ファミリー向けの物件と比べて建築費が安いため、初期投資額を低く抑えることが可能です。
人口減少時代の不動産投資で成功する人と失敗する人の差
ここまで説明したポイントを理解していても、不動産投資で失敗してしまう人は後を絶ちません。不動産投資で成功する人と失敗する人の差はどこにあるのかを見ていきましょう。
よく調べずに始める
不動産投資で失敗する人は「深く考えず、ただ営業マンにすすめられるがまま始めた」という人が多いです。しっかりとした調査をせず、ニーズを考えないため、入居者がなかなか決まらず、収益が赤字になってしまうのです。 例えば 郊外で人口の減少が予想されるエリアにもかかわらず、利回りの高さにつられて物件を購入してしまう 単身世帯が多いエリアにファミリー向けの物件をたててしまう といった、ケースでは失敗するリスクが高くなってしまいます。 不動産投資で勝っている人は、人口予測などの調査は当然として、大学の移転計画や周辺地域の開発計画など、さまざまな角度からのリサーチを欠かしません。 個人で調べられる情報には限界がありますので、信頼できる不動産会社の担当者と協力しながら、物件選びに必要な情報を集めていきましょう。
表面利回りと実質利回りの差を理解していない
不動産投資で負ける人は、「表面利回りで計画をたててしまう」という人が多いです。不動産投資では、不動産仲介料や固定資産税、修繕費用などの経費も考慮して計画をたてる必要があります。 不動産投資で成功している人は、経費などを計算に入れた実質利回りで計画をたてています。このような差が成功と失敗を分ける大きな差になるのです。
まとめ
不動産投資の「勝ち組大家」と「負け組大家」の差は、ほぼ事前の準備にあるといっていいでしょう。人口が減少している日本で綿密なリサーチを行い、事業計画を立てるのはハードルが高いもの。信頼できるパートナー(不動産会社)を見つけることも大切です。