目次
投資について学んでいる方であれば、ストック収入という言葉を聞いたことがあるでしょう。
ストック収入は端的にまとめると、安定してお金を稼ぐことができる収入です。また、フロー収入は労働の対価として得られる収入を指します。
この記事では、ストック収入とフロー収入の概要や相違点、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
収入を自動化するストック収入とは
収益を得ることができる仕組みを作成し、その仕組みを維持し続けて継続して収益を上げる方法が「ストック収入」です。
ストック収入の代表格は、賃貸マンションによる家賃収入です。マンションを購入し、管理費や維持費を支払い続けることで、何もせずに家賃収入を得ることができます。
また、Apple MusicやNetflixなどのサブスクリプションサービス(サブスク)も、ストック収入の一種です。
サブスクリプションサービスは、買い切り型のサービスではありません。利用者は毎月一定の利用料金を支払い続けることで、コンテンツを利用できます。
ほかにも、投資信託や印税収入などもストック収入に分類されます。
対価に対して支払われるフロー収入とは
労働や所有物などを対価として利益を得ることが「フロー収入」です。会社に所属して働いた給与や、物品を販売して得られる収入などのことを指します。フロー収入は働いた時間や売却したものの数など、提供した対価に応じて収入が変動します。そのため、流動性の高い収入といえるでしょう。
ストック収入とフロー収入の違い
自動化した収入を生み出す「ストック収入」に対し、モノやサービスを販売して収益を上げる方法が「フロー収入」です。
たとえば、スーパーでは食品や雑貨などを販売し金銭を得ます。また、会社員は日々会社で労働した対価を収入として得ます。
また、株や不動産などの購入・売却によって、自身の所有物から利益を得る手法もフロー収入のひとつに含まれます。
一方、ストック収入は労働力や所有物を提供することなく、収入を得ることができます。
つまり、フロー収入とストック収入は、対極的なビジネスモデルであるといえます。
フロー収入のメリット
爆発的な利益を期待できる点が、フロー収入のメリットです。
たとえば、安く買った株式が10倍の株価で売れることで、巨額の収入を得ることができます。
小売店でも、大ヒット商品を取り扱ったことで莫大な収益を上げることができるでしょう。
また、フロー収入はストック収入と比較して早い段階で収入を得ることができます。
モノやサービスを販売することで、その場で売上を得ることができるためです。
フロー収入のデメリット
収入の不安定さが、フロー収入のデメリットです。フロー収入は早く利益を得ることができる一方で、損益も早く生まれます。
買った株式が数倍の株価で売れたとしても、毎月同じ利益を上げる取引はできません。
大ヒット商品が、いつまでも売れ続けるという保証はありません。
つまり、大きな利益を期待できる一方で、大きな損益につながる可能性もあるビジネスモデルが、フロー収入です。
ストック収入のメリット
毎月決まった額をコツコツと積み上げるビジネスモデルであるストック収入は、フロー収入と比較すると多額の収入を得ることはできません。
また、ストック収入は収入を安定させるまで時間や労力がかかります。賃貸マンションの場合は、入居者を集めなければ安定した収入を得ることはできません。
労力が少なく安定した収入を得ることのできることは多くありますが、収入を得るまでの時間と安定させるための根気が必要なビジネスモデルが、ストック収入です。
ストック収入の具体例
ストック収入はさまざまな方法で得ることができます。3つのストック収入を紹介します。
【個人でできる】インスタグラムのストック収入
インスタグラムには「アフィリエイトプログラム」が用意されています。商品を宣伝し、収入を得る仕組みがアフィリエイトプログラムです。
アフィリエイトプログラムは、自分が紹介したい商品をインスタグラムの投稿にタグ付けして利用します。投稿を見た人がタグ付けされた商品を購入すると、紹介料として利益を得ることができる仕組みです。
アフィリエイトならば、個人でも収入を確保できます。インスタグラムのフォロワーを獲得すれば、紹介料として継続した収入を見込めるでしょう。美容やファッションなど、自分が興味のあるジャンルから始めてみることをおすすめします。
【主婦におすすめ】イラストのストック収入
イラストを用意し、使用料を得るビジネスモデルがストックイラストです。
1枚のイラストに対し複数の利用者が利用料を支払うため、ストック収入に分類されます。
サービスによっては、単品購入だけでなく、サブスクリプションプランも用意されています。
代表的なストックイラストサービスは、無料でイラストを使うことができる「いらすとや」です。
「PIXTA」や「Adobe Stock」といった、有料ストックイラストサービスも存在します。
イラストの作成ならば主婦の方であっても、子育てや家事のすきま時間で気軽にできるでしょう。イラストの利用者は、自社の記事・サイトのテーマに合ったイラストを求めています。求められやすいテーマを考えてイラストを作成すれば、ストック収入につながる可能性が高まります。
【副業におすすめ】代理店契約のストック収入
メーカーに代わって宣伝や販売を代行する契約形態が代理店契約です。
代表例として、ウォーターサーバーを紹介します。
ウォーターサーバーは一度契約すると、毎月決まった量の水を提供し続けるサービスです。契約が続く限り、毎月収入を得ることができます。
また、格安スマホやWi-Fiの販売なども、ストック収入に分類されます。
代理店契約のビジネスは、副業におすすめです。
たとえば、普段営業職として別の商材を売っている方であれば、サブの商品として売ることができます。代理店契約で別の商材に関する知識がつけば、本業の糧になる可能性もあるでしょう。
【安定した収入が期待できる】不動産のストック収入
賃貸マンション経営による家賃収入は、ストック収入に分類されます。
賃貸マンション経営は、マンションの購入費用やローン費用、入居者の募集など、収入を得るまでの準備が必要です。
しかし、準備が整い、入居者が集まりさえすれば、あとは最低限の維持費と管理費のみで収益を得ることができます。
不動産のフロー収入
不動産物件を売却して得た収入は、フロー収入です。
たとえば、1,000万円で土地を購入したとします。
数年後、この土地を2,000万円で売却すると、1,000万円分のフロー収入を得ます。
以上のように、所持している物件や土地を売却して得る収入が、不動産におけるフロー収入です。
まとめ
ストック収入とフロー収入は、どちらもメリットとデメリットを持つビジネスモデルです。どちらの性質も把握することで、ご自身の性格や将来のビジョンにあわせた選択がしやすくなるでしょう。
また、どちらか一方だけを選ぶのではなく、両者をバランスよく取り入れることもひとつの方法です。